<神・D>5回、ソロを放つヘルナンデス(撮影・中辻 颯太)
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 快音を残した打球は一瞬にして左中間スタンドへと届いた。5回1死からの第3打席。DeNA3番手右腕の宮城が1ボールから投じた高めの直球を阪神・ヘルナンデスが捉えた。実戦10試合、23打席目で生まれた待望の来日1号。試合前には新加入選手の紹介が行われた一戦で、虎党に名刺代わりの一発を放った。

 「甲子園という素晴らしい球場で打てた。皆さんに喜んでもらえたことも含めてうれしい」

 驚くべきはその打球速度だった。スコアボードには「181キロ」と掲示された。球団が21年に詳細データを公表し始めて以降、公式戦での球団最速の打球速度は、21年のロハス、24年の佐藤輝が記録した178キロ。オープン戦ながら、それらを来日1本目で軽々超える“最速弾”をマークした。

 「(打球速度は)知らなかった。うれしい気持ちですし、打撃コーチと良い練習ができているので、その成果が出た。喜んでもらえていると思う」

 魅力は長打力だけにとどまらない。これでオープン戦は4試合で打率・400(10打数4安打)。和田1、2軍打撃巡回コーディネーターと今春キャンプから取り組む「体重を後ろに残す」スイングで確実性が増した。一方、三塁の守備でも2つの三ゴロと2つの飛球を処理。「監督に言われたところで行ける準備はしたい」。一塁、左翼もこなすなど攻守でマルチな才能を兼ね備えている。

 ライバルの前川がこの日もアーチを描き、レギュラー争いは熾烈(しれつ)さを増す。期待の新助っ人は、ここからも“驚速”を武器に存在感を示したい。(松本 航亮)

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