◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 すさまじいほどにジェネレーションギャップを感じる瞬間があった。阪神の新人選手が兵庫・鳴尾浜の旧2軍施設内の選手寮「虎風荘」に入寮した1月6日。ドラフト2位・今朝丸裕喜投手(報徳学園)は、ドラえもんの特大ぬいぐるみを持参した。阪神では今年唯一の高卒ルーキー。「昔から好きだった」という18歳に、好きになったきっかけを聞くと、予想外の答えが返ってきた。

 「小さい頃にYouTubeをずっと見ていて…。自然に好きになった」

 「テレビとか映画とか」という返答を想像していた34歳の私はビックリ。今の若者はドラえもんもYouTubeで見る時代か…と、自分の幼少期を思い返しながら時の流れを感じた。真夏の練習中でも「水を飲むな!」と言われ、腹が痛いとウソをついてトイレの水道水を隠れて飲んだり―。そんな経験あるはずもないよな…と、中学野球部時代の記憶もよみがえってきた。

 2025年の阪神も、現時点では12球団で唯一、昭和生まれがいない若いチーム。最年長は私と同じ平成2年(1990年)生まれの西勇だ。「ロッカーを見ても若い。ずっとしゃべっているし、距離感は悪くないし、明るいし、いいんじゃない」。17年目のベテランによればなれ合いの雰囲気はなく、若手同士が切磋琢磨(せっさたくま)する環境ができている。それが近年の強さにつながっている。

 そんな若い選手たちを取材する記者として、多種多様な知識を身につけようと努力するのは当然のこと。最近人気のアニメや映画、ドラマ、アイドル、ゲームなど。今朝丸に弟子入りして令和世代の関心事を勉強させてほしい。体は無理でも、心は若くあり続けたいと誓った春季キャンプ1か月間だった。

 ◆中野 雄太(なかの・ゆうた) 2022年入社。小学3年から大学4年まで野球一筋。同大時代は巨人・小林と野球部寮で同部屋。23年に巨人、24年から阪神を担当。

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